こどもと一緒に!アロマセラピー

2023.05.04 Thu

 

 

5月5日は「こどもの日」。

そして5月19日は、日本アロマ環境協会(AEAJ)が定めた「香育の日」です。
AEAJの定義によれば、「香育」とは「香りの体験教育」のこと。

 

ではなぜ今、「香育」なのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

香りを通して見えてくるもの

 

 

 

香りは、五感のうち嗅覚を刺激し、その刺激は直接脳に届きます。

 

芳香植物=ハーブは、それぞれに異なる香り成分(芳香物質)を含んでいて、
その香りが私たちの脳に届ける「メッセージ」も様々です。

副交感神経を優位にしてリラックスに導く香りや、神経系を刺激してアクティブモードに導く香りなど、
天然の香りがもたらす作用は実にバリエーション豊か。

 

 

また、香りの好みや、嗅いだときに感じる快・不快も、アロマセラピーの重要な要素のひとつです。

 

 

(→アロマの基本についてはこちら&香りの選び方についてはこちらをご覧ください)

 

 

 

 

香りに意識を集中して、どんなふうに感じるのかー

好きなのか苦手なのか、体にどんな変化が起こるのか、心にどんなイメージが湧いてくるのか…

 

香りに向き合うことは、自分自身の心と体との対話でもあるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ひらかれる世界

 

 

 

さらに、私たち人間が恩恵を受ける香りであっても、他の生きものにとっても同じ利があるとは限りません。

 

 

植物が放つ香りは、自分の生長を妨げる特定の虫を寄せ付けないために生み出されたものであることもしばしば。

反対に、受粉に利用するために虫を呼び寄せる香りもあります。

 

 

 

香りに触れることで、その香りを生み出すハーブそのものの性質や生命としての在り方に興味を抱き、

他の生きものとの関わりや、植物の恵みをいただくことについて改めて考えることにもつながります。

 

 

 

 

そんなところから、「香りを感じる」ことは、ただそれだけではなく、
自分自身を見つめたり、感性を研ぎ澄ませてイメージする力を養ったり、人間以外の生きものの存在に目を向けたりー
私たちに多くの「学び」を与えてくれるのです。

 

 

 

感性瑞々しいこどもたちが天然の香りを通して発見し学ぶことは、きっと図り知れません!

 

 

 

 

 

 

 

 

こどもと香りを楽しむ!
おすすめシーン&アロマ

 

 

 

 

さっそくこどもとアロマを楽しみたい!
でも、大人が利用するときと何か違うの?
小さなこどもでも使えるの?

 

たくさんの疑問が湧いてくると思います。

 

まずは基本事項から。

 

 

 

 
  *こどものためのアロマセラピー基本事項*

 

・3才未満の乳幼児…芳香浴(ディフューザーなどで香りを空間に拡げる方法)のみ。香らせる精油の量は、大人が利用するときの半分以下で、短時間にとどめます。

 

・3才以上から…芳香浴以外(アロマトリートメントや入浴など)もOK。
ただし、精油使用量は大人の10分の1程度から2分の1程度までにとどめます。

 

 

☆芳香浴、アロマスプレー、トリートメント、蒸気浴など、

アロマの基本的な利用法についてはこちらをご覧ください

 

 

さて、基本を押さえたら、
お子さんと一緒に香りを試しながら、
目的に合わせた香りを選んでみましょう♪

 

 

 

 

 

シーン①やる気アップ・集中

 

 

レモン

 

気分を切り替え、頭を整理してスッキリしたいときに。
お子さんにも馴染みやすい柑橘のフレッシュな香りで、リフレッシュしたいときのアロマスプレーにおすすめです。

 

 

 

レモンなどの柑橘系精油には、原液が肌に付着した状態で日光に当たると炎症や色素沈着を引き起こす光毒性を持つものが多くあります。

万一原液が肌に付いたときは石けんでよく洗い流してください。

 

 

 

 

ペパーミント

 

スーッとしたメントールの香りで、フル回転の頭をクールダウンしたいときに。
数あるミントの中でもペパーミントの香りは優しさも感じられます。
芳香浴やアロマスプレーでの利用がおすすめです。

 

 

 

 

ペパーミントに含まれるケトン類は神経系を刺激する神経毒性と呼ばれる性質を持つため、てんかんや神経系疾患のある方、血圧の高い方等は使用をお控えください。

 

 

 

 

フランキンセンス

 

古来より神聖な儀式の際に清浄な空間と精神の安定を助けるために焚かれてきた香り、フランキンセンス。
現代では、ヨガなどの瞑想時に利用されるなど、時代は変わってもその特性は変わっていません。
特有のオリエンタルな香りにはマイルドな清涼感があります。
お部屋全体の芳香浴におすすめです。

 

 

 

 

 

 

 

 

シーン②イライラ・クヨクヨ、気持ちが落ち着かないときに

 

 

 

オレンジ・スイート、マンダリン

 

フレッシュな香りで気持ちを明るく高めながら、気分を穏やかにしてくれるリラックス系の柑橘精油たち。
中でもオレンジ・スイートは、柔らかな甘みのある香りでお子さん人気ナンバーワン。

ほっと安心させてくれる温かみのある香りは、お休み前にぴったり。
芳香浴以外にも、入浴やトリートメントにもおすすめです。

 

 

 

 

 

 

ラベンダー、カモミールの花の香り

 

リラックスの代名詞のような香りラベンダーは、フローラルで優しい香り。
カモミールは、柔らかく甘い香りです。

 

心身を落ち着かせることが得意なこの花々のマイルドな優しさは、怒りや悲しみの感情を包み込んでなだめてくれます。
トリートメントや入浴にもおすすめです。

 

 

 

 

 

 

ヒノキ

 

森林浴効果が高く、呼吸を深めて肩の力を抜いてくれる香りです。
くつろぎたいときやお休み前の芳香浴におすすめ。

 

 

 

 

森林浴効果…森林の中で過ごすことで、血圧やストレスホルモンの低下、免疫細胞やリラックス時に優位になる副交感神経が高まるなどの現象。

 

 

 

 

 

シーン③風邪や花粉のシーズンに

 

 

ティートゥリー

 

オーストラリアの原住民が、傷の消毒や、細菌や真菌、ウィルスなどによる感染症を防ぐために経験的に利用していたことで知られるティートゥリー。

体の中の戦う力を高めたいときの心強い味方でありながら、香りも成分もマイルドなのでお子さまのトリートメントにもおすすめできる香りです。

 

 

 

 

 

 

ユーカリ・ラディアータ

 

種類の多いユーカリの中でも刺激が少なく、スーッと清涼なユーカリ特有の香りを持ちつつ、こどもや高齢の方にもマイルドに使用できるラディアータ種。
鼻水や鼻詰まりのときの蒸気浴にもおすすめです。

 

 

 

 

ユーカリには種類があり、多くが1.8シネオール等の刺激のある成分を含みますが、ラディア―タ種は比較してマイルドなため、お子様やご高齢の方、高血圧やてんかんのある方、皮膚刺激に弱い方などのご使用におすすめです。

 

 

 

 

メイチャン

 

シトラス調の爽やかさと、フローラルな甘さをあわせ持つ香り、メイチャン。

優しくも清浄な香りは、喘息や咳など喉の不調を抱えるときに心に一呼吸、安らぎを与えてくれる香りです。
胸を拡げて新鮮な空気を吸い込みたいときの芳香浴におすすめです。

 

 

 

 

 

 

 

芳香浴、アロマスプレー、トリートメント、蒸気浴など、
アロマの基本的な利用法についてはこちらをご覧ください

 

 

 

 

 

また、精油をダイレクトに用いることのできない3才未満の乳幼児にも、
マイルドな芳香蒸留水※による肌ケアや、

香りを加えない植物オイル※でのベビーマッサージなど、
強い香りを用いずに植物の恵みを生かしてスキンシップやリラクゼーションを行うことができます。

 

 

 

 

芳香蒸留水…水蒸気蒸留による精油抽出時に分離される水分で、精油成分を微量に含むため香りとその特性を持ちつつも肌にはマイルドに使用できるもの。

 

植物オイルでのトリートメントについてはこちら

 

 

 

 

 

 

こどもの感性を育み、成長に役立てながら、

大人も一緒に香りを味わい、お子さんの新たな一面やフレッシュな自分に出会える、「香育」。

 

 

ご紹介した香り以外にもたくさんの香りがあり、

香りの数だけ、新しい発見と出会いが待っています。

 

忙しい日々の合間にこそ、お子さんと一緒に豊かな香りの世界を訪ねてみませんか♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 


\この記事を書いた人/

大塚麻子

オーダーメイドトリートメントを提供する『Aroma Berta』主宰
英国IFPA認定・国際プロフェッショナルアロマセラピスト
日本心理学会認定心理士

自然の恵みアロマとハーブの魅力と、毎日を心地よく過ごすための利用法をわかりやすくお伝えしていきます♪



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