ユニーク&パワフル!「マヌカ」の美味しい秘密
急な季節の変化を感じる日々。
喉の潤いや風邪対策などが気になっている方も多いと思います。
そんなときによく耳にする「マヌカハニー」。
今回は、知っているようで知らないマヌカの秘密とおすすめの取り入れ方をお伝えします♪
“復活の木”「マヌカ」の贈り物
マヌカの木は、ニュージーランドの先住民マオリ族によって「復活の木」と呼ばれ、
様々に利用されてきたニュージーランド固有の木です。
樹皮や枝葉を煮たり磨り潰したりして、皮膚感染を防いだり、うがい薬として使ったり、蒸気吸入で呼吸器症状をケアしたり、痛む筋肉や関節に擦り込んだり、胃腸のために煎じて飲んだり…
生活の中で体調管理に欠かせない植物として大切に利用されてきたのです。
マオリの人々がマヌカの木の優れた薬効を利用して暮らしていることは、18世紀の大航海時代に活躍したキャプテンクックこと、
かの有名な探検家ジェームズ・クックにより、ヨーロッパの人々に知らされることとなりました。
一躍世界の人気者に
“黄金の液体”「マヌカハニー」
そんなマヌカの木に咲く花からミツバチが作り出す「マヌカハニー」も、
ニュージーランドの人々にとって、傷の手当てや風邪予防などのため当たり前のように日常利用する民間薬のような存在でした。
1980年代、ニュージーランドの大学で研究を行っていたイギリス人博士、ピーター・モラン教授の研究によって、
マヌカから採れるハチミツ「マヌカハニー」特有の抗菌特性が明らかになり、その効用が一躍世界中に知れ渡ることになります。
以降現在に至るまで多くの研究が進められ、マヌカの様々な優れた特性が次々と解明されています。
「ユニーク」なハチミツ、
マヌカハニー
一般的なはちみつにも抗菌作用があることなどが知られていますが、
長年ニュージーランドで薬のように使われてきたマヌカハニーのずば抜けた殺菌力の秘密が、モラン博士の研究を皮切りに明らかになっていきました。
博士はこのマヌカハニー特有の有効な抗菌成分を「ユニーク・マヌカ・ファクター」と呼び、
今ではこの略称「UMF」がマヌカハニーの世界的な品質基準を示す指標となり、
その厳しいチェックと企業製品の品質保証のライセンス認定をUMF協会が担っています。
また、マヌカハニーは採集できる時期が1年のうちたった数週間と限られることや、
ミツバチがマヌカの花からのみ蜜を採れるよう丁寧な管理が必要なことなどから、
ハチミツの中でもとても希少性の高いものとなっています。
ユニークさの秘密
マヌカハニーはまず、ビタミンB群やビタミンC、ミネラル、生命に必要な必須アミノ酸などを理想的なバランスで豊富に含む高栄養の完全食品と言われます。
さらに、抗酸化作用や免疫力強化で知られるフラボノイドやポリフェノールなども多く含んでいます。
そしてもうひとつ、マヌカハニー特有の抗菌活性成分「メチルグリオキサール=MGO」を含んでいることが大きな特徴です。
マヌカハニーだけの特別な成分
「MGO」
MGOは、マヌカハニー特有の抗菌活性成分で、
ヘリコバクター・ピロリ菌や大腸菌、様々な感染症で問題となるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌などに対しても強く特性を示すことが、近年の研究からわかっています。
他のはちみつにも含まれる栄養成分と違い、熱に強いのも特徴のひとつ。
100度の熱を加えても成分が変化しないので、料理や熱い飲み物に加えて摂っても抗菌活性の特性に影響しないというのもパワーの秘訣です!
UMF協会から正規に認定されたマヌカハニーには、必ずメチルグリオキサールの含有量と抗菌活性の程度の指標となる表記がなされています。
マヌカハニーの選び方
お伝えしたように、マヌカハニーはとてもユニークで希少性の高い、自然からの贈り物です。
健康なマヌカの木がしっかり花を付け、たっぷり花蜜を蓄える限られた期間に、ミツバチがマヌカの花蜜だけを集めてストレス無く良質なハチミツを作れるよう、丁寧に準備や管理をしてはじめて、
純粋なマヌカハニーが生まれます。
このことを踏まえて、UMF協会は、MGOの含有量だけでなく、他の有益な栄養成分についても確かめることで成分の整合性を確認し、その他残留農薬の審査など総合的に厳しい品質基準を設けたうえで、
純正なマヌカハニーとして認定しています。
UMF協会が品質保証をしライセンス認定をした企業製品の、製品ごとの抗菌活性度の表記として、
主に「UMF」と「 MGO」の2つ※があります。
<※MGOは、メチルグリオキサールの含有量を表す表記、
UMFは、MGO以外の成分も含めてハチミツ全体の抗菌特性を総合的に示す表記となっています。
この他に、モラン博士の基準を加味したMGSという表記もあります。>
総じてその数値が高いほどメチルグリオキサールの含有量が多く、抗菌活性の特性が強くなり、
またその分、他のハチミツとは一味違うマヌカハニー特有のまったりとした濃厚さとキリッとした後味の複雑な風味も増していきます。
健康習慣として日常的に取り入れたい場合や、体調管理の応急的な場面で使いたい場合など、
色々な用途や味の好みに対応する数値があります。
基本的な数値の選び方は、以下をご参考に!
食事として手軽に栄養補給
UMF10+/MGO263+
健康維持のための習慣として
UMF15+/MGO514+
風邪や体調不良の対策に
UMF20+/MGO829+
胃腸の悩みにもしっかり対応したいときに
※「+」は、「~」、「以上」の意
これ以上の数値のものもまだまだあります!
1日の摂取目安量は、大さじ1(15ml)程度。
数値のラインナップもたくさんありますが、
最近ではハニーそのものの形状だけでなく、スプレーやキャンディなど製品タイプも色々あり、
同じくミツバチの生産物であるプロポリスやローヤルゼリーと一緒に摂れるものなど、多岐に渡ります。
製品ごとの特徴なども含めて、自分に合った数値や取り入れ方などを取扱店で相談してみてくださいね。
プロポリスやローヤルゼリーとは違う?
少し話題に挙げた、プロポリスとローヤルゼリー。
マヌカハニーと同じように、健康食品として人気ですが、違いがわからず、どれを試そうか迷ったことはありませんか?
ハチミツは、ミツバチが花から花蜜を集め、巣の中で加工して水分などを抜いた、いわば蜂たちの保存食。
マヌカハニーも、そんなふうにミツバチがマヌカの花から作ったハチミツです。
一方プロポリスは、ミツバチが樹木から集めた樹液に分泌液を混ぜて作る、巣を守るための建材や塗料のようなもの。
巣の腐敗やウィルスなどの侵入を防ぐのに効果的なフラボノイドやフェノール化合物が含まれています。
この成分の特性をそのまま健康維持にいかそうとするのが、プロポリス含有食品です。
また、ローヤルゼリーは、「王乳」と呼ばれ、女王蜂に食べさせるためにミツバチが用意する、いわば最高級の栄養食。
働き蜂の3倍もある体長と、40倍とも言われる寿命、毎日卵を生み続ける体力の源は、女王蜂の食事であるローヤルゼリー。
このパワーにあやかるためにあるのが、ローヤルゼリー含有食品です。
どれもミツバチから分けていただく天然の栄養剤のようなもの。
それぞれ風味にも違いがあり、製品によって形状も様々です。
味の好みや体質、目的に合わせて、取り入れるタイミングで使い分けることもできますね。
マヌカハニーの食べ方
喉や胃腸などの体調不良時、体によりしっかり届いてほしいときには、空腹時や食間にそのまま食べるのがおすすめですが、
マヌカハニーは特別な食べ方をしないといけないというものではなく、
そのまま食べるのはもちろん、パンにつけたりヨーグルトにかけたりと、
他のハチミツと同じ感覚で料理やデザートに使って美味しくいただけます。
さらにマヌカハニーだけの嬉しいポイントは、
熱に強い特性があるため、加熱するお料理の調味に使ったり、熱い飲み物に入れたりしても抗菌特性が変わらないこと。
より幅広く食事に取り入れられますね♪
カサカサ季節の潤いマヌカハーブティー
《材料》
マローブルー(またはバタフライピー)
ペパーミント
(オレンジピール)
マヌカハニー
各ティースプーン1杯ずつ程度
《美味しい淹れ方》
ティーポットにすべてのドライハーブを入れ、熱湯を注いで3分ほど置いたら、マヌカハニーを加えてよく混ぜます。
喉の潤いを美味しくキープしてくれるマローブルーのハーブや、スッキリと鼻を抜けるペパーミントとともに、マヌカの深みのある甘みをプラスして、風の吹く日も元気に。
マヌカに含まれるMGOは熱い飲み物に加えても失われずしっかり働いてくれます。
頼もしい成分MGOと、フラボノイドやビタミン類、必須アミノ酸などが総合的なパワーを発揮する唯一無二のはちみつ、マヌカハニー。
近年では喉の痛みのある時や風邪予防したい時だけでなく、
歯周病予防など口腔環境を整えたい時、腸内細菌に働きかけて腸内環境を整えたい時、免疫力を上げたい時など、様々な健康習慣の中に取り入れられています。
季節が変わっていく今の時期から、マヌカの恵みで美味しい習慣をはじめてみてはいかがですか♪
《ご注意》
※他のハチミツ同様に、1才未満の乳児には与えないでください。
※アレルギー体質の方やご高齢の方が初めて召し上がる際には少量からお試しください。
\この記事を書いた人/
大塚麻子
オーダーメイドトリートメントを提供する『Aroma Berta』主宰
英国IFPA認定・国際プロフェッショナルアロマセラピスト
日本心理学会認定心理士
自然の恵みアロマとハーブの魅力と、毎日を心地よく過ごすための利用法をわかりやすくお伝えしていきます♪