春に贈る花精油の香り
春は卒業、入学、入社、転勤など新たな生活が始まる季節であり出会いや別れがある季節。街中で花束を持った人を一番多く見かける季節です。
人生の新しいステージへ歩みだす人、送る人、迎える人、この季節は花束を贈ったり贈られたり。
花は色鮮やかな姿を見ても芳しい香りを嗅いでも幸せな気持ちにさせてくれます。
感謝の気持ちや愛、祝福や応援を込めて贈られる花。
今回は花から抽出された精油のお話です。
花精油
植物の花、実、葉、枝、樹皮、根など精油がとれる場所は様々ですが、花は植物の顔であり、植物の個性を一番表している部分です。花開くことで個性が現れる。そのため、花の精油は個性や魅力を花開かせることをサポートしてくれる・・・そのように言われることもあります。
植物にとって花の役割は子孫繁栄のための生殖器官。花の精油は生殖器官をサポートするとも言われており、愛情や癒しなど女性らしさを豊かにしてくれたり、心身のバランスを調整してくれたり女性に嬉しい香りです。自己肯定感や自己受容を高めたい時にも花精油の香りは優しく寄り添ってくれます。
花の精油には「香りの王」と言われるジャスミンや「香りの女王」と言われるローズ、ネロリ、カモミール、イランイランなどがあり、他の精油より少し価格が高めですが、香りが強いので少量を希釈したものでも素晴らしい香りを楽しむことができます。
メーカーによっては、花精油をホホバオイルなどで希釈したものを販売しているので、高価な花精油を気軽に楽しむことができます。
商品に「3%DIL 」「5%DIL 」などと記載されてますので購入する際にチェックしてみてください。
抽出方法は、水蒸気蒸留法と溶剤抽出法があり、溶剤抽出の精油はアブソリュートと呼ばれジャスミン、ローズ、チューベローズなどがあります。ローズには水蒸気蒸留のローズ・オットーもありますので、香りの好みや用途合わせて楽しめます。スキンケアやトリートメントにはローズ・オットーがお勧めです。溶剤抽出の精油は皮膚刺激がある場合があるためスキンケアやトリートメントではなく芳香用で楽しむのがいいでしょう。
今回は、香水にも良く使用されスキンケアにもお勧めの「ネロリ」にスポットを当ててみます。
ネロリ
ビターオレンジの花から抽出した精油で、水蒸気蒸留法によって抽出したものをネロリと呼びます。同じビターオレンジの花を溶剤抽出法で抽出したものがありますが、ネロリと区別してオレンジフラワーアブソリュートと呼ばれます。
名前の由来は、17世紀のイタリアのネロラ公国のアンナ・マリア王妃がネロリの香りを愛用していたことからビターオレンジの花の精油を「ネロリ」と呼ぶようになったと言われています。
ネロリの香りは、爽やかな柑橘系と華やかなフローラル系の魅力を兼ね備えた香りが特徴で、華やかさだけでなく、ほのかに感じられる青みのアクセントがあり凛とした品格を感じさせられる香りです。
フローラルノートの華やかさに加えグリーンノートの爽やかさとフルーティーな香気があり、香水のような香調が楽しめ個人的にも好きな香りの一つです。
心身のリラックスをサポートしてくれるネロリの香りは、心配や不安な気持ちを優しく癒して前向きな気持ちになれる手助けをしてくれます。
春からの新しい生活の中で緊張やプレッシャーを感じた時に味方になってくれる香りになるかもしれませんね。
花精油を楽しみたい時は、持ち運びができていつでも使用できるロールオンアロマがお勧めです。
お花の贈り物の代わりに、花精油で作ったロールオンアロマも素敵な香りの贈り物になりますね。
◆ロールオンアロマの作り方
<用意するもの>
・精油:2滴~6滴(濃度1%~3%)
・植物油:10ml (ホホバ オイル、スイートアーモンドオイル等)
・ロールオンアロマの容器 10ml
・ビーカー、ガラス棒または竹串
<作り方>
ビーカーに植物油と精油(3滴〜6滴)を入れ、ガラス棒等でよく混ぜ、容器に移します。
先ずは濃度の薄い2滴(1%濃度)からスタートしましょう。
6滴まで(3%濃度)までの範囲でお好みで調整してください。
<ご使用について>
・手首や首筋に適量塗ります。また、ネイルオイルとしてお使いいただけます。
・敏感肌の方は精油1滴(配合濃度0.5%)でご様子をみながらお使いください。
・使用前には二の腕などでパッチテストを行い肌に合うか確かめてからご使用ください。
・2~3週間を目安になるべく早めに使い切ってください。
春の香り、花の香りに包まれ、ココロときめく素敵な春をお過ごしください♪
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\この記事を書いた人/
大原万喜子
アロマインストラクター、アロマ空間デザイナー、ハーバルプラクティショナー
アロマ専門店「アロマブルーム」を運営する株式会社フォーシーズHDの商品企画を担当
<注意点>アロマセラピーは医療ではありません。ブログ内に掲載されている内容は、精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。予め了承ください。持病をお持ちの方、妊産婦やお年寄り、お子様に使用する場合や、既往症のある方、その他使用に不安のある方は、専門家や専門医に事前にご相談の上でご使用ください。