【精油の基本事典】ラベンダー精油の効果・効能
【精油の基本事典】
精油の効果・効能など精油(エッセンシャルオイル)の基本的な情報をご紹介しています。
【ラベンダー精油】
基本情報
名前 | ラベンダー、真正ラベンダー |
学名 | Lavandula angustifolia /Lavandula officinalis |
科名 | シソ科 |
抽出部位 | 花、葉 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な産地 | フランス、イギリス、地中海地方、オーストラリア |
香り | フローラルハーブ。爽やかなハーブとフレッシュなフローラルの香り |
主な成分 | リナロール、酢酸リナリル、ラバンジュロール、酢酸ラバンジュリル |
ノート | ミドル |
注意事項 | 特になし |
ストーリー
ラベンダーの語源は「洗う」という意味のラテン語Lavare(ラワーレ)に由来します。古代ギリシアの時代から怒りや執着を鎮め、心身の浄化に使われてきました。中世ドイツの女性修道院長ヒルデガルドによりラベンダーの薬効が紹介され、ヨーロッパ全土に広められたとされています。ヨーロッパでは古くから「万能薬」として活用されているラベンダーの精油は最も多くの人が活用している精油のひとつです。
植物の特徴
ラベンダーは地中海沿岸に自生するシソ科の半低木で、薄紫色の花をつけます。品種改良が盛んに行われ、交配品種も生じやすいため多くの品種があります。精油で使われているものは主に3種類『真正ラベンダー』『スパイクラベンダー』『ラバンジン』があります。
●真正ラベンダー
一般的にラベンダーというと真正ラベンダーことを指し、ラベンダー、真正ラベンダー、コモンラベンダー、イングリッシュラベンダーなどと呼ばれています。モノテルペンアルコール類のリナロールとエステル類の酢酸リナリルを多く含みリラックス効果も非常に高いです。
●スパイクラベンダー
学名:Lavandula latifolia(または、Lavandula spica)はスパイクラベンダーと呼ばれます。酢酸リナリル、リナロールのほかにケトン類のカンファー(樟脳の香り成分)を含み、真正ラベンダーと比較すると少し刺激のあるシャープな香りです。リラックスよりもリフレッシュしたいときにオススメです。
●ラバンジン
学名:Lavandula hybrida(または、Lavandula intermedia)。真正ラベンダーとスパイクラベンダーの交配種ラバンジン、ラバンディンと呼ばれています。酢酸リナリルとリナロールを含み真正ラベンダーと比較すると爽快でクリアな香りです。真正ラベンダーより安価なため精油の流通量が多いのはラバンジンです。
※スパイクラベンダー、ラバンジンは妊娠中・授乳中・高齢者・乳幼児の使用は控えてください。
ラベンダーの効果効能
心へ
鎮静、抗うつなど
鎮静作用により、欲求不満やイライラなど、心を落ち着かせてくれます。また押し殺して行き場のなくなった気持ちの高ぶりなどの感情を解き放ち沈めてくれます。
体へ
鎮静、鎮痛、鎮痙、血圧降下、抗菌、抗感染、抗炎症、瘢痕形成など
神経系のバランスをとり、血圧の安定や鎮静を促し、身体リズム、自律神経のバランスを整えます。鎮静作用により気持ちの高ぶりや緊張をほぐすことで睡眠の悩みに使用されています。また、抗菌・抗真菌や免疫系の刺激などにより抗感染作用も優れています。
皮膚へ
古くから肌への治癒能力が高く火傷の治癒の話はよく知られています。炎症を鎮静させる作用のほか、瘢痕形成作用により傷の治りを促します。
使い方
芳香浴
アロマディフューザー、アロマストーン、アロマスプレーなどを使って芳香させます。リラックスできる心地良い空間作りに、寝室に芳香することで快眠にも。
沐浴
植物油または天然塩、無水エタノールなどで希釈しお風呂に入れて入浴したり、足浴、手浴などに使用します。
精油の目安量:全身浴(1~5滴)、足浴・手浴(1~3滴)
ホームケア・ハウスキーピング
アロマスプレーで、ニオイが気になるトイレや玄関などの消臭、クローゼットなどの芳香に使用します。
●アロマスプレーの作り方
①スプレー容器に無水エタノール5mlを入れ、精油6滴を加えよく振って混ぜます。
②精製水25mlを加え、フタをしてよく振って混ぜます。
※使用する際は、毎回容器を良く振ってからお使いください。
※高温多湿を避け冷暗所で保管し、2週間を目安にできるだけ早めに使い切ってください。
アロマ温湿布
洗面器に半分くらいお湯を入れ、精油1~3滴を加えます。タオルを浸しお湯をすく取るようにして精油を付着させます。精油がついた面を内側にたたんで水気をしっかりしぼります。精油が肌に直接つかないよう気をつけながら、肩こりやお腹(月経痛)、腰痛など気になる部位に温湿布します。
※精油は水に溶けにくいため、皮膚に直接触れないよう注意してください。
スキンケア・ボディケア
ホホバオイルなどの植物油で希釈した(0.5~1.0%濃度)トリートメントオイルをつくり、マッサージに使用します。スキンケアや筋肉の緊張をほぐすのに役立ちます。
精油の目安量:植物油10mlに対して精油1~2滴(濃度0.5~1.0%)
※顔へ使用する場合は0.5%以下
ブレンド相性の良い精油
【ハーブ系、フローラル系、スパイス系、オリエンタル系】
殆どの精油と相性が良く調和します。ブレンドが上手くいかない時に少量入れると全体をまとめて調和をとってくれます。
<注意点&免責事項>アロマセラピーは医療ではありません。記事内に掲載されている内容は、精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。予め了承ください。事故やトラブルに関してこのサイトは責任を負いかねますので、あくまでも自己責任にてご使用をお願いいたします。持病をお持ちの方、妊産婦やお年寄り、お子様に使用する場合や、既往症のある方、その他使用に不安のある方は、専門家や専門医に事前にご相談の上でご使用ください。